2010年代以降、渋谷駅周辺では多くの大型再開発プロジェクトが進行しています。
本記事では、これから建設される予定の再開発プロジェクトと、既に竣工された大型ビルを紹介します。
大型工事は多くの人手を必要とし、大型工事に労働力が投入されることで、他の地域の工事で人手不足になる可能性があります。
人手不足は建設作業員の労務費上昇の要因となり、建設コストに影響を及ぼします。
2024年以降に竣工する再開発
プロジェクト名 | 延床面積 | 建物着工(予定) | 建物竣工(予定) |
---|---|---|---|
公園通り西地区第一種市街地開発事業 | 約73,900㎡ | 2026年度 | 2031年度 |
渋谷二丁目西地区第一種市街地再開発事業 | 約322,200㎡ | 2025年度 | 2029年度 |
宮益坂地区第一種市街地再開発事業 | 約200,800㎡ | 2024年度 | 2028年度 |
Shibuya Upper West Project | 約119,720㎡ | 2024年7月 | 2028年3月 |
渋谷スクランブルスクエア第Ⅱ期・中央棟・西棟 (渋谷駅街区開発計画) | 約95,000㎡ | 2014年6月(Ⅰ期) | 2028年3月 |
道玄坂二丁目南地区第一種市街地再開発事業 | 約87,100㎡ | 2024年1月 | 2027年2月 |
NHK放送センター建替工事 | 約271,983㎡ | 2021年5月 | 2026年12月(Ⅰ期) 2036年12月(全体) |
渋谷アクシュ(渋谷二丁目17地区再開発) | 約44,511㎡ | 2021年12月 | 2024年5月 |
渋谷アクシュ
住所 | 東京都渋谷区渋谷二丁目100番 |
用途 | 事務所・店舗・駐車場等 |
敷地面積 | 約3,460㎡ |
延べ面積 | 約44,500㎡ |
構造 | S造、一部SRC造 |
基礎工法 | 直接基礎 |
階数 | 地下4階 地上23階 |
高さ | 約120m |
設計者 | 東急設計コンサルタント 三菱地所設計 パシフィックコンサルタンツ |
施工者 | 竹中工務店 |
事業費 | 約300億円 (出典:ApparelWeb.com 2019年8月30日記事) |
「渋谷アクシュ」は2024年5月末に竣工したオフィス・店舗の複合ビルです。
渋谷駅東口側の「渋谷ヒカリエ」に隣接し、2階レベルの歩行者デッキが接続します。
1~4階が商業施設(店舗)、5~23階がオフィスとなります。
オフィス部分の外装ファサードは、「青山(Aoyama)と渋谷(SHibuya)の街をつなぎ(X:交差する)多種多様な人々が行き交う場所で、交流を誘発する施設になっていきたい」という思いを表したデザインとなっています。
NHK放送センター建替工事
住所 | 東京都渋谷区神南2丁目2番1 |
用途 | 放送局・事務所・放送用スタジオ・劇場 |
敷地面積 | 82,646.26㎡ |
建築面積 | 43,706.32㎡ |
延べ面積 | 272,118.73㎡ |
構造 | S造、SRC造 |
基礎工法 | 直接基礎一部杭基礎 |
階数 | 地下2階 地上17階 塔屋1階 |
高さ | 88m(最高92m) |
設計者 | 竹中工務店・久米設計 設計施工共同企業体 |
施工者 | 竹中工務店・久米設計 設計施工共同企業体 |
事業費 | 約1,700億円(出典:放送センター建替 基本計画の概要|平成28年8月30日) 第Ⅰ期設計施工契約金額:約573億円 |
代々木公園に隣接する「NHK放送センター」は、約1,700億円の事業費をかけて建替工事が行われます。
工事は第Ⅰ期の情報棟と、第Ⅱ期の制作事務棟・公開棟等に区分され、第Ⅰ期は約600億円かけて2026年末に完成予定(運用開始は2025年)、第Ⅱ期は約1,100億円かけて2036年末に全体が完了する予定です。
道玄坂二丁目南地区第一種市街地再開発事業
住所 | 東京都渋谷区道玄坂二丁目577番1、577番2 |
用途 | 事務所・ホテル・飲食店舗・物販店舗・駐車場 |
敷地面積 | 6,724.77㎡ |
建築面積 | 5,230.00㎡ |
延べ面積 | 87,100.00㎡ |
構造 | S造、SRC造 |
基礎工法 | 杭基礎・べた基礎 |
階数 | 地下3階 地上30階 |
高さ | 156.14m |
設計者 | 三菱地所設計・山下設計 |
施工者 | 戸田建設 |
事業費 | 約767億円 (出典:東京都都市整備局|令和4年10月31日時点) |
「道玄坂二丁目南地区第一種市街地再開発事業」は、渋谷駅西側の道玄坂に建設される2027年2月に竣工予定のプロジェクトです。
地上30階建てのオフィス棟と、地上11階建てのホテル棟が建設され、渋谷マークシティと道玄坂に歩行者動線がつながります。
渋谷スクランブルスクエア第Ⅱ期・中央棟・西棟(渋谷駅街区開発計画)
住所 | 東京都渋谷区渋谷二丁目24番12号 |
用途 | 事務所・店舗・展望施設・駐車場等 |
敷地面積 | 約15,300㎡(Ⅰ期含む) |
延べ面積 | 約95,000㎡ |
階数 | 中央棟:地下2階 地上10階 西棟:地下5階 地上13階 |
高さ | 中央棟:約61m、西棟:約76m |
設計者 | 日建設計、東急設計コンサルタント、JR東日本建築設計、メトロ開発 |
デザインアーキテクト | 日建設計、隈研吾建築都市設計事務所、SANAA事務所 |
施工者 | 渋谷駅改良工事共同企業体 |
事業費 | 750億円(渋谷駅街区土地区画整理事業のみ) |
「渋谷スクランブルスクエア第Ⅰ期・東棟」が2019年8月に竣工後、第Ⅱ期の中央棟・西棟の建設が2028年3月に竣工予定です。
第Ⅰ期は延床面積が約18万㎡と非常に大規模な建物となりましたが、残る第Ⅱ期も延べ約9万5千㎡と大規模な開発です。
渋谷駅直結の東急東横店が解体され、渋谷駅中心が新しく生まれ変わります。
Shibuya Upper West Project
住所 | 東京都渋谷区道玄坂二丁目24番1号他 |
敷地面積 | 13,675㎡ |
建築面積 | 12,130㎡ |
延べ面積 | 119,720㎡ |
階数 | 地下4階 地上34階 |
高さ | 155.8m |
設計者 | 日建設計 |
「Shibuya Upper West Project(渋谷アッパーウエスト)」は、東急百貨店本社の跡地に建設される高層複合施設です。
下層階に商業施設、中層階にホテル、上層階は集合住宅となる計画です。
宮益坂地区第一種市街地再開発事業
住所 | 東京都渋谷区渋谷一丁目及び二丁目各地内 |
用途 | 事務所、店舗、ホール、 宿泊施設、産業支援施設等 |
敷地面積 | 約10,870㎡(A~C街区計) |
延べ面積 | 約200,800㎡(A~C街区計) |
階数 | A街区:地下3階・地上33階 B街区:地下2階・地上7階 C街区:地下1階・地上2階 |
最高高さ | A街区:約180m B街区:約60m C街区:約20m |
「宮益坂地区第一種市街地再開発事業」は、渋谷駅東側の渋谷ヒカリエに隣接した場所に高層複合ビルが建設されるプロジェクトです。
2024年度着工、2028年度竣工予定ですが、2024年2月時点で既存建物の解体が全く進んでいないため、着工時期が遅れることも予想されます。
A街区には地上33階建ての高層ビルが建設され、宿泊滞在施設・オフィス・ホールなど複合施設となる計画です。
渋谷ヒカリエ側のB街区と上空通路でつながります。
渋谷二丁目西地区第一種市街地再開発事業
住所 | 東京都渋谷区渋谷二丁目12番/13番/14番/16番地内 |
用途 | 事務所、店舗、ホテル、人材育成拠点、バスターミナル、住宅、生活支援施設等 |
敷地面積 | 約18,800㎡(A~C街区計) |
延べ面積 | 約322,200㎡(A~C街区計) |
階数 | A街区:地下1階・地上5階 B街区:地下4階・地上41階 C街区:地下2階・地上41階 |
最高高さ | A街区:約50m B街区:約208m C街区:約175m |
事業費 | 約1,800億円 (出典:東京都都市整備局|令和4年10月31日時点) |
「渋谷二丁目西地区第一種市街地再開発事業」は、渋谷駅東口側に建設される2029年度竣工予定の再開発です。
A街区~C街区合わせた総延べ面積は約32万㎡で、渋谷駅周辺では最も大規模なプロジェクトです。
B街区には地上41階・延床面積約25万㎡、C街区には地上41階・延床面積約6万3千㎡の高層ビルが建設される予定です。
渋谷駅東口エリアは、渋谷ヒカリエ⇔渋谷アクシュ⇔渋谷クロスタワー⇔渋谷二丁目西地区と、回遊しやすい空間へと生まれ変わります。
公園通り西地区第一種市街地開発事業
住所 | 東京都渋谷区宇田川町2-1他 |
用途 | 共同住宅、店舗、事務所、駐車場等 |
敷地面積 | 約4,630㎡ |
建築面積 | 約2,770㎡ |
延べ面積 | 約73,900㎡(高層ビル) 約7,700㎡(小学校) |
階数 | 地下3階 地上34階 |
最高高さ | 150m |
「公園通り西地区第一種市街地開発事業」は、渋谷駅北側エリアの再開発事業です。
本計画敷地の隣では、「渋谷区役所建替プロジェクト」が竣工しています。
西側敷地では神南小学校の建て替え、東側敷地では地上34階建ての高層ビルが計画されています。
竣工済の再開発・高層ビル
プロジェクト名 | 延床面積 | 建物着工 | 建物竣工 |
---|---|---|---|
渋谷サクラステージ (渋谷駅桜丘口地区第一種市街地再開発事業) | 約254,830㎡ | 2019年5月 | 2023年11月 |
道玄坂通 dogenzaka-dori (渋谷区道玄坂二丁目開発計画) | 約41,876㎡ | 2019年11月 | 2023年3月 |
渋谷区役所建替プロジェクト (庁舎・公会堂・集合住宅) | 約103,194㎡ | 2016年9月 | 2020年9月 |
MIYASHITA PARK (新宮下公園整備) | 約46,000㎡ | 2018年4月 | 2020年3月 |
渋谷パルコ・ヒューリックビル | 約63,856㎡ | 2017年5月 | 2019年10月 |
渋谷フクラス | 約58,970㎡ | 2016年3月 | 2019年10月 |
渋谷スクランブルスクエア第Ⅰ期・東棟 (渋谷駅街区開発計画) | 約181,000㎡ | 2014年6月 | 2019年8月 |
渋谷ソラスタ | 約46,954㎡ | 2016年6月 | 2019年3月 |
住友不動産渋谷タワー Abema Towers | 約37,942㎡ | 2016年1月 | 2019年2月 |
渋谷ストリーム (渋谷駅南街区プロジェクト新築工事) | 約115,986㎡ | 2015年8月 | 2018年8月 |
住友不動産渋谷ガーデンタワー | 約59,417㎡ | 2009年9月 | 2012年6月 |
渋谷ヒカリエ (渋谷新文化街区プロジェクト) | 約144,545㎡ | 2009年7月 | 2012年3月 |
住友不動産渋谷ファーストタワー | 約52,941㎡ | 2008年4月 | 2010年8月 |
セルリアンタワー | 約105,949㎡ | 1997年11月 | 2001年3月 |
渋谷クロスタワー | 約61,989㎡ | 1972年11月 | 1976年4月 |
渋谷サクラステージ
住所 | 東京都渋谷区桜丘町123番ほか |
用途 | A街区:事務所・店舗・駐車場等 B街区:住宅・事務所・店舗・サービスアパートメント・駐車場等 C街区:教会等 |
敷地面積 | 約26,000㎡(全体) |
建築面積 | A街区:7,900㎡ B街区:5,800㎡ C街区:320㎡ |
延べ面積 | A街区:約184,700㎡ B街区:約69,100㎡ C街区:約820㎡ |
構造 | A街区:S造、SRC造 B街区:RC造、S造、SRC造 C街区:RC造、S造 |
基礎工法 | A街区:直接基礎・杭基礎 B街区:直接基礎(一部杭基礎) C街区:直接基礎・杭基礎 |
階数 | A街区:地下4階 地上39階(SHIBUYAタワー)・地上17階(セントラルビル) B街区:地下1階 地上30階 C街区:地上4階 |
高さ | A街区:約179m(SHIBUYAタワー)約90m(セントラルビル) B街区:約127m C街区:約16m |
設計者 | A街区:日建設計 B街区:日建設計・ナスカ一級建築士事務所・日建ハウジング C街区:日建設計・大岡山建築設計事務所 |
デザインアーキテクト | 古谷誠章+NASCA+日建設計 |
変更実施設計 | 鹿島建設・戸田建設 |
施工者 | 鹿島建設・戸田建設 |
事業費 | 約2,000億円(出典:日経クロステック記事等) |
道玄坂通 dogenzaka-dori
住所 | 東京都渋谷区道玄坂二丁目1番6号ほか |
用途 | 事務所・店舗・ホテル等 |
敷地面積 | 約5,897㎡ |
延べ面積 | 約41,876㎡ |
構造 | S造(一部RC造、SRC造) |
基礎工法 | 直接基礎・杭基礎 |
階数 | 地下1階 地上28階 |
高さ | 約115m |
設計者 | 東急設計コンサルタント |
施工者 | 熊谷組 |
渋谷区役所建替プロジェクト(庁舎・公会堂・集合住宅)
住所 | 東京都渋谷区宇田川町1-1 |
用途 | 庁舎・住宅・公会堂等 |
延べ面積 | 庁舎:約32,198㎡ 公会堂:約9,723㎡ 住宅:約61,271㎡ |
構造 | 庁舎:S造、SRC造 公会堂:S造、SRC造 住宅:RC造 |
基礎工法 | 直接基礎・杭基礎 |
階数 | 庁舎:地下2階 地上15階 公会堂:地下2階 地上6階 住宅:地下4階 地上39階 |
設計者 | 日本設計 |
デザイン監修 | ホシノアーキテクツ |
施工者 | 東急建設 |
事業費 | 庁舎+公会堂:約211億円うち建築費193億円・設計費5億円・解体費13億円 (出典:TOKYO MX 2019年1月7日記事、不動産マーケット情報 2014年12月24日記事) |
MIYASHITA PARK
住所 | 東京都渋谷区渋谷一丁目 |
用途 | 公園・店舗・ホテル等 |
敷地面積 | 約70,744㎡ |
延べ面積 | 約46,000㎡ |
構造 | 北街区:S造(一部RC造、SRC造) 南街区:S造 |
階数 | 北街区:地下2階 地上18階 南街区:地上5階 |
高さ | 北街区:約75m 南街区:約21m |
設計者 | 日建設計・竹中工務店 |
施工者 | 竹中工務店 |
渋谷パルコ・ヒューリックビル
住所 | 東京都渋谷区宇田川町15-1 |
用途 | 店舗・劇場・事務所等 |
敷地面積 | 約5,386㎡ |
建築面積 | 約4,669㎡ |
延べ面積 | 約63,856㎡ |
構造 | S造(柱CFT造)一部SRC造 |
階数 | 地下3階 地上19階 塔屋1階 |
高さ | 約99.9m |
設計者 | 竹中工務店 |
施工者 | 竹中工務店 |
事業費 | 約165億円 (出典:不動産マーケット情報 2015年5月14日記事) |
渋谷フクラス
住所 | 東京都渋谷区道玄坂一丁目2番3号 |
用途 | 店舗・事務所・駐車場等 |
敷地面積 | 約3,336㎡ |
延べ面積 | 約58,970㎡ |
構造 | S造一部SRC造 |
階数 | 地下4階 地上19階 |
高さ | 約103m |
デザインアーキテクト | 手塚建築研究所 |
マスターアーキテクト | 日建設計 |
設計者 | 清水建設 |
施工者 | 清水建設 |
事業費 | 約558億円(出典:TPP) |
渋谷スクランブルスクエア第Ⅰ期・東棟
住所 | 東京都渋谷区渋谷二丁目24番12号 |
用途 | 店舗・事務所・展望施設・駐車場等 |
敷地面積 | 約15,275㎡ |
延べ面積 | 約181,000㎡ |
構造 | S造、RC造、SRC造 |
階数 | 地下7階 地上47階 |
高さ | 約230m |
デザインアーキテクト | 日建設計、隈研吾建築都市設計事務所、SANAA事務所 |
設計者 | 日建設計、東急設計コンサルタント、JR東日本建築設計、メトロ開発 |
施工者 | 東急建設、大成建設 |
渋谷ソラスタ
住所 | 東京都渋谷区道玄坂1-21-1 |
用途 | 事務所・集会場・駐車場等 |
敷地面積 | 約4,128㎡ |
延べ面積 | 約46,954㎡ |
構造 | S造一部SRC造 |
階数 | 地下1階 地上21階 |
高さ | 約108m |
設計者 | 清水建設、東急設計コンサルタント |
設計監修 | 日建設計 |
施工者 | 清水建設 |
建設費 | 約400~500億円(※出典:Wikipedia) |
渋谷ストリーム
住所 | 東京都渋谷区渋谷三丁目21番3号 |
用途 | A棟:劇場・店舗 B棟:事務所・店舗・ホテル等 |
敷地面積 | 約7,109㎡ |
延べ面積 | 約115,986㎡ |
構造 | S造一部SRC造 |
階数 | 地下4階 地上35階 |
高さ | 約180m |
設計者 | 東急設計コンサルタント |
デザインアーキテクト | 小島一浩+赤松佳珠子 シーラカンスアンドアソシエイツ(CAt) |
施工者 | 東急建設・大林組 |
事業費 | 約700億円(出典:シブヤ経済新聞 2018年9月5日記事、日経クロステック 2018年9月21日記事) |
渋谷ヒカリエ
住所 | 東京都渋谷区渋谷2丁目21-1 |
用途 | 店舗・事務所・文化施設・駐車場等 |
敷地面積 | 約9,640㎡ |
延べ面積 | 約144,545㎡ |
構造 | S造(一部RC造、SRC造) |
階数 | 地下4階 地上34階 |
高さ | 約182.5m |
設計者 | 日建設計、東急設計コンサルタント |
施工者 | 東急建設・大成建設 |
事業費 | 約1,000億円(出典:テレ東|ガイアの夜明け) |