再開発・建築

名古屋城周辺の新施設&三の丸地区再生に向けて

名古屋城周辺

本記事では、名古屋城周辺の新施設や三の丸地区を紹介しています。

名城公園、三の丸地区周辺

名城公園周辺では、 2022年に名古屋造形大学が完成し、2025年には愛知国際アリーナ、エスパシオ ナゴヤキャッスル、愛知県宅建会館と新施設が続々と完成しています。

愛知国際アリーナ(IGアリーナ)

愛知国際アリーナ
名称愛知国際アリーナ
IGアリーナ
建設地愛知県名古屋市北区名城一丁目地内
建築主愛知県
用途アリーナ
敷地面積約46,000㎡
建築面積約26,500㎡
延床面積約63,000㎡
構造RC造・S造
基礎工法-
階数地上5階
高さ約41m
最高高さ-
設計者前田建設工業
隈研吾建築都市設計事務所
大建設計
施工者前田建設工業
着工予定2022年7月
竣工予定2025年3月
事業費約400億円

愛知国際アリーナは、2026年に名古屋で開催されるアジア競技大会に向けて整備されました。

愛知国際アリーナ新築

二の丸地区には愛知県体育館がありますが、施設の老朽化や規模、機能に課題があったことから、名城公園北側の敷地に新築する形となりました。

愛知国際アリーナ

メインアリーナには最大1万7千人の観客が収容可能となり、サブアリーナや多目的ホールも備えています。

エスパシオ ナゴヤキャッスル

エスパシオ ナゴヤキャッスル
名称エスパシオ ナゴヤキャッスル
建設地愛知県名古屋市西区樋の口町3番19号
建築主興和株式会社
用途ホテル
敷地面積-
建築面積-
延床面積43,674.21㎡
構造-
基礎工法-
階数地下2階・地上11階
高さ44.79m
最高高さ-
設計者日建設計
施工者竹中工務店
着工予定2021年11月
竣工予定2025年
事業費-
出典:Kowa PRESS RELEASE(2025年1月24日)ほか
エスパシオ ナゴヤキャッスル

エスパシオ ナゴヤキャッスルは、名古屋城の西側、外堀に面して建設されたホテルです。

エスパシオ ナゴヤキャッスル

外観はお城のようなデザインが印象的で、低層部は岐阜県恵那市から集めた重厚な石を積み上げて作った石積みの壁となっています。

エスパシオ ナゴヤキャッスル

名古屋城外堀側には、国内最大級のバンケットホールが設けられ、名古屋城の景観を一望できるようになっています。

愛知県宅建会館

愛知県宅建会館
名称愛知県宅建会館
建設地愛知県名古屋市西区城西5-1
建築主愛知県宅建協会
用途事務所
敷地面積-
建築面積-
延床面積-
構造S造
基礎工法-
階数地上3階
高さ-
最高高さ-
設計者石本建築事務所
施工者淺沼組
着工予定2023年1月
竣工予定2025年1月
事業費-

名古屋造形大学

名古屋造形大学
名称名古屋造形大学
名城公園キャンパス
建設地愛知県名古屋市北区名城二丁目4番1他23
建築主同朋学園
用途大学
敷地面積約20,136㎡
建築面積約10,456㎡
延床面積約20,881㎡
構造RC造(柱・耐震壁)
S造(梁・トラス)
PCa造(格子壁・外周トラス)
基礎工法杭基礎
階数地下1階・地上4階
高さ-
最高高さ24.9m
設計者山本理顕設計工場
Arup(構造・設備)
施工者大林組
着工予定2020年5月
竣工予定2022年1月
事業費-
名古屋造形大学 名城公園キャンパス

名古屋造形大学名城公園キャンパスは、地下鉄名城公園駅の直上に建設された大学施設です。

名古屋造形大学 名城公園キャンパス

芸術系大学ならではのデザイン性のある建物で、格子壁が特徴的なデザインとなっています。

名古屋造形大学 名城公園キャンパス

建設地の直下に地下鉄が通っているため杭が打てず、さらに地上部分には荷重制限があるなど制約のある敷地です。

そのため、地下鉄を跨ぐように4棟が配置され、建物全体を支える4本の脚の役割となっています。

荷重があまりかけられない地下鉄上部については、直接基礎の小規模な建物が配置され、上部はそれぞれの棟を空中でつなぐ構造となっています。

愛知学院大学

愛知学院大学名城公園キャンパス
名称愛知学院大学名城公園キャンパス
建設地愛知県名古屋市北区
建築主学校法人愛知学院
用途大学
敷地面積約23,000㎡
建築面積-
延床面積Ⅰ期:約33,128㎡
Ⅱ期:約19,512㎡(新高層棟)
Ⅱ期:約2,700㎡(事務所棟)
構造Ⅰ期:S造・RC造
Ⅱ期:S造
基礎工法-
階数Ⅰ期:地下1階・地上3階(講堂棟)
Ⅰ期:地下1階・地上10階(高層棟)
Ⅰ期:地上4階(図書館棟)
Ⅰ期:地下1階・地上2階(食堂棟)
Ⅱ期:地下1階・地上10階(新高層棟)
Ⅱ期:地上4階(事務所棟)
高さ-
最高高さ-
設計者大建設計
施工者熊谷組・名工建設JV
着工予定-
竣工予定Ⅰ期:2014年3月
Ⅱ期:2020年
事業費-
出典:熊谷組ほか

愛知学院大学名城公園キャンパスは、名古屋造形大学の南側に位置する大学施設です。

三の丸地区

2024年10月に「三の丸地区再生に向けて」まちづくりの検討資料が公表されました。

三の丸地区は、東側には名古屋市役所本庁舎や愛知県庁本庁舎といった重要文化財が立地し、庁舎や警察本部、裁判所などが集積する官庁街です。

三の丸地区
出典:「三の丸地区再生に向けて」を基に作成(築年数は2025年時点)

このエリア内の多くの建物が、今後老朽化に伴い更新期を迎えるため、立地を活かした新たな拠点形成に向けた検討が進められています。

現在は三の丸地区内において、名古屋第4地方合同庁舎整備等事業が進んでいます。

名古屋第4地方合同庁舎整備等事業

名古屋第4地方合同庁舎整備等事業
2025年6月6日に撮影
名称名古屋第4地方合同庁舎整備等事業
建設地名古屋市中区三の丸二丁目24番
建築主名古屋ミノマール株式会社
用途事務所、店舗
敷地面積6,582.27㎡
建築面積2,231.14㎡
延床面積25,648.77㎡
構造柱:RC造、梁:S造
地下:RC造
基礎工法-
階数地下1階・地上11階
高さ48.53m
最高高さ-
設計者佐藤総合計画
施工者大成建設
着工予定2024年3月
竣工予定2025年12月
事業費約91億円
※国交省(令和元年8月資料
出典:建築計画の概要(2025年6月6日現地確認)

名古屋第4地方合同庁舎整備等事業は、三の丸地区の南側、本町通に面する敷地に建設されます。

名古屋第4地方合同庁舎整備等事業
出所:大成建設

用途は事務所(庁舎)のほか、低層部に店舗が配置されると予想されます。

三の丸地区再生に向けて

三の丸地区再生に向けて

上図は、2024年10月に公表された「三の丸地区再生に向けて」の資料を基に作成したまちづくりのイメージ図です。

街区の中心、東西南北軸を歩行者中心のウォーカブル軸とし、新たな路面公共交通システムSRT(Smart Roadway Transit)の整備を想定しています。

建て替えとなる建物は、低層部に商業施設、中高層部に業務+民間機能を想定しています。

北側には名古屋城天守閣が望めるオープンスペースが整備され、東側の重要文化財(名古屋市役所本庁舎・愛知県庁本庁舎)の前には広場が設けられます。

上記のプランはあくまでケーススタディのため、今後内容は大きく変わる可能性がありますが、大規模なまちづくりとなりそうです。

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